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手話通訳士試験が変わった!!

筆者 事務局

昨年日本手話会話スクールの受講生から、手話通訳士の合格者が出た。日本語対応手話から入った健聴者は、日本手話を理解するようになるのに非常な労力を要する。その方もその1人だ。日本手話会話スクールがその方の通訳士合格のために少しでも貢献できたのであれば、講師の先生方や、私たち事務もこれに勝る喜びはない。やっててよかった!である。合格おめでとうこざいます!

さて手話の力を客観的かつ適正にはかる指標がない中、国家資格である手話通訳士の資格は、県内の手話関係者にとっては、それ相応の認知を得ているように思う。ちなみに手話通訳士の合格率は10%以下。医療・福祉系の中では最も低い合格率を示している。医療福祉系国家資格の中で最難関の資格、それは実は手話通訳士なのである。

福祉・医療関係の国家資格の合格率

(このグラフはhttp://www.ishin.jp/license/index.htmlのデータをグラフ化したものです。)

国立の手話通訳士養成学校においても、12人受験して合格者が1人であるのをみても、その難しさがわかる。
http://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No236/3_story.html

しかし、もしかしたらこの数字、今年から変わるかもしれない。というのは通訳士試験の一次試験の科目が1つ外され、二次試験に回されたためだ。内容をみてみると、実質的に無くなったとみていいのではないか。この科目がネックだった人も多いのではないかと思う。もしかして、この科目がある故に受験を諦めていた通訳者が手話通訳士を取る気になるかもしれない。その理由を以下に記す。

2次試験に回された科目、それは「手話の基礎知識」。

例えば、こういう問題がある。

(問題)
1~4に示す語のうち、手話で表すと手が他の3つとは異なり、片手のみを使っているものを、下の中から1つ選びなさい。(平成17年度試験の問題から)
1.共有
2.侵略
3.占有
4.占領

「わたしたちの手話」に記載されているものに従えば、この答えは3と思われる。しかしこれは両手で表現することもできる。日本語と手話は一対一で対応している訳ではない。実際「占有」という言葉をきいて、この本に掲載されている手話単語がもし「パッ」と浮かんでくる人がいたとしても、その人に、いい通訳ができるとは思えない。文脈によって表現の仕方が異なって当然だからだ。「占有」ときいて”誰が、何の占有?”と、文脈をさぐりたくなるような感覚が必要だ。手話に日本語の言葉をつけて覚えても、反射的な対応を求められる通訳では役に立たないというのが、多くの手話通訳者の実感ではないかと思う。

この「手話の基礎知識」の問題が、日本手話学習者にとっては非常に曲者だった。手話には大きく分けて日本語対応手話と日本手話があり、この2つは別物。聴覚障害者団体は政治的な理由でこの2つを分けることはしないが、明らかに違う言葉。それは多くの手話学習者が経験的に知っている。どちらも大切な言葉であるが、それが試験問題となると別である。連続写真なども、日本手話の感覚でみればよいのか、日本語対応手話の感覚でみればよいのか、どちらともつかないような問題があり受験者を混乱させてきたように思う。

日本手話会話スクールでは、日本手話を中心に指導をしている。日本手話の学習者は、基本的に手話を手話として理解しようとする習慣ができている。いちいち日本語に置き換えたりしない。英語学習者が英語を英語として理解しようとするのと同じ。そういう学習者にとって、こうした問題の受験対策のために日本語と手話を一対一で覚えるという作業は、これまで覚えた手話と全く別のものとして覚えるという事に他ならない。

日本手話学習者は、ろう者の言っていることを理解したいという善意の人が多い。何はともかく、そうした善意の日本手話学習者をいたずらに苦しめてきた問題が無くなったことを、まずは素直に喜びたい(^^)

テーマ : 手話
ジャンル : 福祉・ボランティア

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  • Author:H&Dエデュケーショナル事務局
  • 当会は障害や、不登校等の問題、在日外国人の子供達等マイノリティの子供達を支援する非営利組織です。平成13年から活動を開始し、これまで主に重度の聴覚障害を持つ子供達の支援活動を続けて参りました。
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