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魚沼の”通帳拾って謝礼求めて提訴について”のニュースについて思うこと

筆者 事務局

新潟日報 通帳拾い主が謝礼求め提訴
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/pref/5361.html



日本人のモラルはどこにいってしまったんだろうか?・・・と思わざるを得ない話だ。

もちろん提訴しようという人間のモラルのこと。

無事、通帳が見つかってよかった!持ち主に返ってよかった、とは思わなかったのだろうか?



江戸時代、近江の聖人と言われた中江藤樹にまつわる、こんな話があります。

---

中江藤樹のもとで学んだ人の中に、熊沢蕃山(くまざわ ばんざん)という人がおりました。

熊沢蕃山
熊沢蕃山



若き日の蕃山は、自分の師匠を求めて近江の国にきたとき、一夜を田舎の宿で過ごしました。

部屋と部屋の仕切りが薄いもので隣の部屋にいる侍たちの声がよく聞こえます。

そこで蕃山はこんな話をききました。

その侍が主君の命で都に上り、大金を託されて帰る途中のこと。

肌身離さず金を所持していたが、その日ばかりは、その日雇った馬の鞍(くら)に結び付けておいた。

宿につき、馬と馬子を帰したが、馬に金をつけたままだった。

しばらくしてそのことに気づいた。

藩の金をなくしたとなれば切腹ものである。

馬子の名前は知らないし、捜し出すのは不可能だった。


そんなとき、なんと宿に馬子がやってきた。もちろん金と一緒に。

「お侍さん、鞍に大事なものを忘れてはいませんでしたか?家に帰るなり見つけてお返ししようと思っていました。これでございます」

その侍は何度も何度もその馬子に礼をいい、謝礼金を差し出した。


しかし馬子は受け取らなかった。

「私はさようなものを受け取る資格はございません。お金はあなたのものです。あなたがもっていらっしゃって当然なのです」


侍は言った。

「どうしてそれほど無欲で正直で誠実なのか、どうか、そのわけをきかせてほしい」

馬子は言った。

「私のところの小川村に、中江藤樹という人が住んでいまして、私どもにそういうことを教えてくださっているのです。先生は利益をあげることだけが人生の目的ではない。それは正直で、正しい道、人の道に従うことである、とおっしゃっています。私ども村人一同、先生について、その教えに従って暮らしているだけでございます」

蕃山は、この話をきいて、藤樹の弟子になる決心をしたということです。


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この話は以下の本にあります。

内村鑑三著、代表的日本人 (岩波文庫)
代表的日本人 (岩波文庫)


この馬子、侍の安堵の顔をみて、さぞうれしかったことでしょう。

しかし今回提訴した人は「通帳が無事持ち主に戻ってよかった」とはならなかったよう。

よほど金に困っていたんでしょうか?



※この本の詳細な注釈が以下のサイトにありました、参考まで。

内村鑑三代表的日本人 西洋的比喩・隠喩の解説
http://representativemenofjapan.tosbo.net/

tag : 中江藤樹 熊沢蕃山 内村鑑三 代表的日本人

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